はりプラザ|市川市の鍼灸担当者のブログ|ハリ・鍼灸は、科学的根拠のある治療法として、医療関係者などがハリ・鍼灸に注目しています。|市川駅スグの鍼灸|千葉県市川市市川1-4-10 市川ビル9階|爽快鍼灸院

皆さん、こんにちは。メディカルプラザ市川駅提携、爽快鍼灸院です。

前回、認知症の方の中でどんな思いが渦巻いているかについて「マンガでわかる 認知症の人がみている世界」の著者、川端智さんの著作や言葉からご紹介してまいりました。今回は、具体的なケースとして、トイレの失敗の対応についてご一緒に考えてまいりましょう。
ご家族の認知症の方が、トイレに間に合わず、服や部屋を汚してしまった場合、皆さんは、どんな声掛けをされるでしょうか?
「どうしましたか?」「大丈夫ですか」「困りましたね」というような声かけは、プロの方でも多いそうです。
ただ、この言い方では、本人は、排泄してすっきりしたはずなのに、責められたような嫌な気分になってしまうかもしれませんね。

介護者にとって、トイレの失敗後の片付けは、大変苦痛を強いられることのーつです。
本人のために、体を綺麗にして、服を着替えさせているのに、本人が嫌がったり、暴言をいわれたらさらに苦痛が大きくなりますね。
ここで「さようならがくるまえに 認知症ケアの現場から」(川端智著 2023、2月光文社発行)より、経験者の方の対応を伺ってみましょう。
認知症家族の介護を義母と夫の二度経験した方(ここではAさんとします)の声かけは、次のようでした。「(トイレにいきたいことに)きづかないで、ごめんなさいね。
早く着替えましょうね。脱いでくれてありがとうね。」
Aさんはおっしゃいます。「ごめんね、と先に謝ると、義母が落ち着いたんですよ」これは、ご主人のときも同様で、介護がスムーズになったとのことでした。
川端さんは、「(介護の)教科書のどこにも載っていないことを(Aさんに)教えてもらった。」「介護のOB・OGの方が、一生懸命介護しながら得た経験に勝るものはない。」とおっしゃいます。
私は、Aさんの温かくご家族に寄り添う視点に、まずは驚き、やがて感動がこみ上げてきました。

このような寄り添いの対応は、日々の生活の中で、常に実践するのは難しいかもしれません。たとえ、いつもは無理でも、この視点を心に留めておくことで、無用なストレスが軽減できるなら、ご家族お互いにとってありがたいことですね。
ところで昨日も、自宅で認知症の妻を介護していた夫が耐えられなくなって起こした痛ましい事件のニュースがございました。認知症の介護は長年に渡ることが多く、症状の悪化とともに家族も追いこまれがちです。専門家や施設のサポートも上手く取り入れながら、「寄り添う視点」を持ち続けられたらと願わずにいられませんでした。

認知症の方に寄り添う視点①、②のブログは以下をクリックしてください。

【鍼灸】認知症の方に寄り添う視点①

【鍼灸】認知症の方に寄り添う視点②

さて、爽快鍼灸院は、皆様の日頃のメンテナンスからお困りの症状まで、じっくり伺わせていただきます。どうぞお気軽にご相談下さいませ。