メディカルプラザ市川駅提携／爽快鍼灸院です。
今回は、現在日本で主に行われている鍼灸治療について、ご紹介します。
現代医学・東洋医学をベースとする鍼灸
日本で行われている鍼灸には、現代医学をベースにした鍼灸学と東洋医学（伝統医学）をベースにした鍼灸学の大きく２つの流れがあります。爽快鍼灸院では統合医療センターとして両視点からの鍼灸治療の提供に取り組んでいます。
現代医学をベースにした鍼灸 【現代医学的鍼灸】
現代医学は科学主義の立場で解剖学、生理学、病理学を基礎医学とし、その上に診断学、治療学が成立しています。東洋医学とは異なる医学体系になります。現代医学的鍼灸は、現代医学が基礎医学としている解剖学、生理学上で鍼灸はどこに、どのように作用するのか、治療効果があるのか、などが研究され、EBMに基づく治療を目指し発展してきました。現在も鍼灸刺激の科学的作用機序の解明がすすめられています。
このような流れから、現代医学で行う検査データ等も参考にし、実際に問診や理学検査をおこない、正確な病態把握をすることを重視しています。その上で、鍼灸治療の適不適の判断のもと、治療をすすめていきます。物理的刺激として筋や神経、血管へ局所的にアプローチできる特徴から整形外科的な疾患に強く、スポーツ鍼灸分野でも活用されています。
東洋医学をベースにした鍼灸 【日本式（経絡治療など）・中医学・韓医学 】
東洋医学の歴史は古く、起源は２０００年以上前とされ、陰陽論、五行論が哲学背景になっています。鍼灸学は日本、中国、韓国では伝統医学として扱われてきました。基礎医学としては五行の色体表、蔵象学と病院論、病理理論、病証理論があります。あまり耳にしない言葉が多く、分かりにくい印象をうけますが、現代医学とは医学体系が異なり、独自の特徴を生かした医療が提供されています。
日本では診断学、治療学の違いで大きく日本式と中国式とに分けて考えられています。最近では、鍼灸の世界基準を作成しようとする動きの中で、韓国式についても認知が深まってきています。また韓国ドラマなどの影響もあり、韓国式の鍼灸についての関心が高くなっているようです。日本では、伝統鍼灸は多様でたくさんの研究会が存在し治療が行われています。
爽快鍼灸院での鍼灸治療
当院では基本的に現代鍼灸と伝統鍼灸の両側面を踏まえて医療面接を行い、個人に合わせた治療方法を選択します。
その内、伝統（東洋医学的）鍼灸の方法を取り入れた場合の身体診察の方法をご紹介します。四診と呼ばれ、望診、聞診、問診、切診に分けられます。望診は顔色や動きなど目で見て行うものです。聞診は、声、話し方、においなどから心身の調子を判断します。切診では、脈診（脈の状態をみる）と腹診（腹部の状態をみる）、舌診（舌の状態をみる）、経絡上の身体診察（皮膚、軟部組織、筋肉の硬さや骨格の状態などをみる）を丁寧に行います。
医療面接の結果と、利用者の方の希望を確認し治療方法を選択し、治療計画をたてます。経絡治療を行う場合は、どの経絡に変動があるのかを判断し、経絡を整えることを目標にツボ（経絡経穴上の反応点）に治療を行います。この他、内臓の働きに関与している反応点や電気刺激を取り入れた通電療法、良導絡による治療、特異的な効果を発揮するとされる経穴（ツボ）を用いた治療など、個人に適したオーダーメイドの治療に取り組んでいます。
様々な症状でお悩みの方はぜひ一度ご相談ください。
次回は便秘④、便秘の鍼灸治療についてご紹介の予定です。
※経絡については
★【鍼灸】お灸をやってみよう③～ツボの探し方、お灸のやり方～１、なぜツボに治療をするの？
※自律神経については
★【鍼灸】お灸をやってみよう⑩ ～自律神経を整える①～自律神経とは？～
の記事もご参考にしてください。
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