こんにちは。メディカルプラザ市川駅提携/爽快鍼灸院です。
3月になっての寒の戻りで、桜の開花も少々足踏みしていましたが、間もなく華やかなお花見のシーズンの到来ですね。
このブログでは、2023年に3回にわたって、「認知症の方に寄り添う視点」をテーマにお話してまいりました。
今回は4回目として、脳科学者、恩蔵絢子さんの「NHKラジオ深夜便、認知度カフェ(2024、1月放送)」をもとにお話させていただきます。
恩蔵さんは、お母様(65歳で認知症を発症)を、2023年に亡くなるまで8年間介護されました。
恩蔵さんは、「人は、認知症があっても人の役に立つことで、『自尊心』をもって生きていける」ということをお母様の介護をしていく中で気づいたそうです。
皆さんもご存知のように、認知症の方の症状が進むと、今までのようにすべきことや、当たり前のルーティーンをきちんとこなすのは難しくなってきます。
この時点で、まわりの介護者が、「できないのだから、やってあげなければ」と、すべてサポートしてしまうと、認知症の方の『役目』を奪うことにもなりかねません。
「生活の中でご本人にできることを見つけて任せていくことができれば、ご本人が『私は人に頼られている』『任せられている』という『自尊心』をもつことができ、その結果、認知症があっても、『その人らしく』生きていける」と恩蔵さんはおっしゃいます。
『役目』とは、例えば「お花に水をあげる」とか「野菜を切る」とか「洗濯物を畳む」など小さいことでよいのです。「任されたこと」や、「やり遂げた達成感」は喜びに繋がります。
「認知症で覚えられないことが増えていっても、『生きる場』や、『役目』があると思えれば『その人らしさ』や『自尊心』を保つことができる」と、恩蔵さんは強調されていました。
さらに、恩蔵さんの次の言葉に、私はとても心を打たれました。
「『その人らしさ』は、 その人が何ができるかという『能力』とは関係がありません。 娘の名前が 分からなくなっても 、料理が作れなくなっても 、母が母でなくなる訳ではないのです。 一つの能力が失われただけであって、母の『母らしさ 』は変わらないですし、 娘の名前を忘れても 娘の私を愛していることに変わりはないのです。」
認知症の方は、新しいことが覚えにくくなっても、何もかもわからなくなるわけではありません。ただまわりの理解が十分でないと、すっかり『役目』をとりあげられてしまって、暴言や家族を困らせる周辺症状がでてしまい関係性も悪化してしまうケースが多いと聞いています。
会話が上手くできなくても、きちんとした言葉にならなくても、認知症の方の中に『その人らしさ』が、残っていることがわかると、介護者も希望をもって介護に取り組めそうですね。
認知症の方が、『その人らしさ』を維持し、『自尊心』を持ち続けられるよう、『役目』を果たせる場を生活の中で積極的に作っていくことの大切さが、今回の恩蔵さんのお話を通して私もしっかり理解することができました。
認知症は、だれにでもおこりうる症状です。今回のポイントを「認知症の方に寄り添う視点」のーつとして心に刻んでいきたいと思います。
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