メディカルプラザ市川駅提携/爽快鍼灸院です。
前回「かぜ」予防のツボとして、大椎、風門、身柱をご紹介いたしました。お試しいただけたでしょうか?今回も「かぜ」によく使われるツボ、「風池(ふうち)」に関係するお話をしていきます。
「かぜ」と「風邪(ふうじゃ)」について
「かぜ」のことを漢字で「風邪」と書きますが、「ふうじゃ」と読んで、東洋医学の用語として使用する場合があります。東洋医学では、体調を悪化させる要因を邪(じゃ)と呼んでいます。天気や環境などの影響で体調に影響を及ぼす邪(じゃ)として
「風、署、湿、燥、寒」
があげられており、かぜの原因といわれている「風邪(ふうじゃ)」はこの中に含まれています。この「風邪(ふうじゃ)」は前回ご紹介した背中のツボ、「風門(ふうもん)」から侵入し、「かぜ」をひきおこす、ともいわれています。
さまざまな症状に使われる風池(ふうち)
「風池」の風は「風邪(ふうじゃ)」をあらわし、前回ご紹介した、風門から身体に侵入した「風邪(ふうじゃ)」が、池のようになってたまるところ、という意味があるといわれています。このつぼは、かぜの他、頭痛、首肩のコリ、眼精疲労などの治療でよく使用される重要なツボです。
風池の位置は、首から肩、背部に広がる僧帽筋の起始部と首を動かすときに働いている胸鎖乳突筋の停止部近くにあるため、このツボを刺激すると、首、肩のこりに関係する筋肉、神経へ影響を及ぼすと考えられます。
さらにこの場所は、首と頭部との境目で、深層にかけて大後頭神経や椎骨動脈という脳へ出入りする重要な血管が通っています。また呼吸・循環・消化・嘔吐・嚥下・唾液の中枢でもある延髄が存在します。
上記のような筋肉、神経、血管、脳などの組織があり、この部位は鍼灸刺激による血液循環改善や鎮痛効果を目的とした治療点となっています。
※風池の場所 後頭骨の下のくぼみから2~3cmほどの左右、髪の生え際よりも少し上に位置します。
風池のセルフケア
今回は風池の指圧をご紹介します。かぜや肩こり、眼精疲労、頭痛などの症状のある方はぜひお試しください。
風池の位置に親指が来るように頭部を包みように手を置きます。
気持ちの良い程度に頭を少し後ろのほうにかたむけながらツボを押します。
押すときは、リラックスしてゆったりとした呼吸を意識して行ないます。
「息を吐きながら」ツボを押し、「息を吸いながら」力を抜く、というリズムで行ないます。
「1,2,3,4」で息を吐きながら押し、「5,6,7,8」で息を吸いながら力を抜きます。
これを1か所につき5~10回繰り返します。
風池付近で、コリ感のある押して気持ちの良い場所も行ってみましょう。
参考文献
『後頸部諸経穴への刺針に関する解剖学的考察- 風門・天柱・風池・完骨・翳風について-』
松岡憲二他 1989年 全日本鍼灸学会雑誌 39巻2号
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