こんにちは、メディカルプラザ市川駅提携/爽快鍼灸院です。
日本の超高齢社会化に伴い、膝の痛みを訴える方が多くなってきています。
2013年に東京大学医学部附属病院22世紀医療センターの吉村らは
全国9地域の1万2,019人の情報を統合したLOCOMOスタディのデータを用い、
膝痛と腰痛(およびその共存)について、有病率や関連因子を報告しました。
それによると、膝痛の有病率は32.7%(男性27.9%、女性35.1%)で
3人に1人の割合で膝の痛みを有していることが分かりました。
そこで今回から10回に分けて膝関節痛、主に変形性膝関節症について
詳しくお伝えしていきたいと思います。
目次
①膝関節の解剖
②膝関節痛の原因と特徴
③膝関節痛の診察法と徒手検査
④変形性膝関節症の概要
⑤変形性膝関節症のリスク因子
⑥変形性膝関節症の分類と症状
⑦変形性膝関節症との鑑別疾患
⑧変形性膝関節症の評価方法
⑨変形性膝関節症の治療
⑩変形性膝関節症への鍼灸治療の効果
第一弾として、膝関節の解剖について説明いたします。
膝関節は大腿骨、脛骨、腓骨、膝蓋骨の4つの骨から成り立ち、
膝蓋大腿関節と大腿脛骨関節の二つの関節から構成されます。
①膝蓋大腿関節
膝の伸展機構に関わり、可動域全体を通してころがりとすべり運動を行います。
②大腿脛骨関節
膝関節支持機構に関わる靭帯と関連があり、靭帯損傷などの外傷が生じることが多い関節です。
☆ころがりとすべり運動とは?
膝を曲げ伸ばしする際には、「ころがりとすべり」が必要となります。
膝関節が伸ばした状態(伸展)から曲げる状態(屈曲)になる際に、
屈曲初期(60°)では大腿骨は脛骨の上を転がって後方へ移動しますが、
屈曲後期(90°)にはすべり運動に変化します。
膝関節には2つの十字靱帯と側副靭帯、そして半月板があります。
①十字靭帯
前十字靭帯と後十字靭帯からなり、
顆間で交差する前後二つの靱帯が、前後方向の安定性を高めます。
②側副靱帯
内側側副靭帯と外側側副靭帯からなり、
関節包の側方を補強し、安定性を高めます。
③半月板
大腿骨と脛骨の間にある半月状の線維軟骨で、
関節面の安定性を高め、荷重の分散・衝撃の吸収に働きます。
運動に伴い、大腿骨に合わせて位置や形状が変化します。
内側半月板はC型で、外側半月板はO型に近い形をしています。
この図では右足を正面から見た膝関節となっています。
膝の周りにはたくさんの筋肉が付着し、膝関節を動かす作用を持っています。
膝の前面、後面、内側、外側に分けて筋肉の作用と機能を詳しく説明した表を
作成したのでご覧ください。
次回は②膝関節痛の原因と特徴についてご紹介いたします。
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