本日は午前中を山中先生に変わりに出勤してもらい、私は東京大学で行われた全日本鍼灸学会に参加して来ました。
内容と先生方は、
「腸内環境と自律神経」
順天堂大学病院管理学研究室 総合診療科 教授 小林弘幸先生
「慢性疼痛に対する鍼灸治療~トリガーポイントの臨床応用~」
明治国際医療大学鍼灸学部臨床鍼灸学 准教授 伊藤和憲先生
「慢性腎臓病を理解する」
埼玉医科大学 腎臓内科 教授 鈴木洋通先生
でした。
今回の参加目的は、メディカルプラザ市川駅のクリニックの佐中院長より「慢性腎臓病を理解する」を聞いてくることでしたが、どの先生方からも素晴らしい講演をしていただきとても勉強になりました。
小林先生からは自律神経で大事な要素を担うものとして、「朝食をしっかりと食べること」「日光を浴びなくてはいけない」といった当たり前のことでしたが、この二つを怠ると体の中の時計遺伝子が正確に動かないということをあげていました。また、怒りは交感神経を優位にさせ、一度乱すと安定させるために数時間有することなど、ゴルフ競技に例えながら解りやすく、講義してくれました。
通事はリラックスしている副交感神経優位のときにあるものですので日頃の食生活やメンタルコントロールも大事な要素なのだと改めて感じました。
伊藤先生のトリガーポイントでは、慢性期で原因の不明瞭な疾患に対しての手段ということでポイントの見つけ方や触診の仕方をはじめ、治療と合わせた的確なセルフケアをすることでより効果が上がった研究報告をして頂きました。
最後の鈴木先生からは慢性腎臓病の基礎知識や糖尿病由来なのか高血圧由来なのかの鑑別方法も指導していただき、最後には鍼灸治療の効果の研究報告も聞かせて頂きました。
書かせて頂いた内容はごく一部ではありますが、自律神経や、痛みに対するトリガーポイント、腎蔵といったいろんな角度から症状を見ていき鍼灸治療が身体の何に作用してどんな効果があったのか。先生たちの話を聞くことができて、私のなかで身体の見方や治療に対して選択肢が広がったように感じました。
まだこういった学会に参加させていただくようになって1年と少しですが、医師をはじめ鍼灸の先生方が何年もかけて得てきた知識を教えていただける環境があることに感謝して今後の臨床に活かして行けたらと思います。